《上下・左右・いまここ》

《上下・左右・いまここ》

上下・左右・いまここ
2014|ミクストメディア|182 × 455 cm
協力:角田空穂

2014年の8月、丸木美術館を訪れて「原爆の図」を鑑賞した。図録や絵本は知っていたものの、生で見るのは初めてで、その凄惨な主題と壮絶な画面とにうちのめされた。では私には何が描きうるかとふと思うと、文字通り右往左往するしかなかった。
しかし、絶句していてもはじまらない。特に震災以後、この国の変転や有様をまざまざと目にしてきた。そのリアリティをもって作品にしようと思い直した。
下地には、丸木夫妻による《原爆の図》における独特の深いマチエールを再現することを試みている。なおかつその上に、アメリカ発祥のサブカルチャーであるグラフィティの手法でもって、ラッカースプレーを用いたフラットで薄っぺらい色彩で、「上下・左右・いまここ」の文言を重ねた。

上下・左右・いまここ
2014|ミクストメディア|182 × 455 cm
協力:角田空穂

2014年の8月、丸木美術館を訪れて「原爆の図」を鑑賞した。図録や絵本は知っていたものの、生で見るのは初めてで、その凄惨な主題と壮絶な画面とにうちのめされた。では私には何が描きうるかとふと思うと、文字通り右往左往するしかなかった。
しかし、絶句していてもはじまらない。特に震災以後、この国の変転や有様をまざまざと目にしてきた。そのリアリティをもって作品にしようと思い直した。
下地には、丸木夫妻による《原爆の図》における独特の深いマチエールを再現することを試みている。なおかつその上に、アメリカ発祥のサブカルチャーであるグラフィティの手法でもって、ラッカースプレーを用いたフラットで薄っぺらい色彩で、「上下・左右・いまここ」の文言を重ねた。